徳川秀忠

「凡庸な二代目」の功績

 

小和田哲男 著

PHP新書 刊
198ページ

1999年12月6日(初版) 657

評 価
★★★

著者は1944年静岡県生まれ。早稲田大院卒、静岡大教授。著書に『桶狭間の戦い』『三方ヶ原の戦い』『戦国合戦事典』『明智光秀』『石田三成』『戦国武将など多数。
中世日本史の研究者として著書が多数あり、マスコミへの露出度も高く、この分野では第一人者とされている。

戦国時代の勝者・徳川家康の実子で、徳川二代将軍・秀忠について書かれたもの。

専門家らしく、しっかりと史料に基づき記述されており、また平素な書き振りで読み易いのも好感がもてる。

徳川秀忠に関しては、あまり興味もなく、その詳細はよく知らないので、本書の真偽などは詳しく分からない。
また、採用している史料も、『御当家紀年録』『台徳院殿御実紀』『東照宮御実紀』(『徳川実紀』)など江戸時代・江戸幕府関係のものが多く、管理人にそれらの性格を見極める知識はない。

したがって、本書の内容までは精査できないが、秀忠の人となりを知るには適した文献であろう。

著者曰く
「トップにおどり出た第一走者家康の歴史的役割が大きかったことはいうまでもないが、そのトップの座を維持し、さらに差を広げて第三走者家光にバトン・タッチしていった秀忠の意義も忘れてはならないだろう。」

 戻る

城と古戦場