千葉氏館

千葉氏館(千葉県千葉市中央区中央4丁目)は、中世千葉氏の屋敷だったとされる場所。

千葉氏は、一応、千葉城(猪鼻城)に城郭を構えたとされている。一方、その屋敷跡は明確にはわかっていないが、「御殿跡」という地名が残っていたことから、現在の千葉地方裁判所の辺りがそれに相当するとされている。また、当地は江戸初期、徳川家康の御鷹御殿として使用されたともいう(『日本城郭大系』)。

しかし、余湖氏の論証によれば、「御殿」という地名は、中世というよりも江戸時代の所産であろうから、本来の中世居館であれば「堀の内」とか「館」という地名であるべきで、結局、ここが千葉氏の居館跡という説には疑問が残るとされる。肯首できるものだ。

ともかく、遺構は皆無で、その正確な場所すら明らかにすることはできない。

 

 

(【左写真】居館跡とされる千葉地裁。【右写真】千葉地裁から千葉城の眺望。)

 

 戻る

城と古戦場