『中世の村を歩く』
 

石井 進 著

朝日選書 刊

2000年3月25日(初版)
293ページ 1,500円

評 価
★★★

石井 進氏(いしい すすむ、1931年7月2日 - 2001年10月24日)は、日本の歴史学者。東京大学名誉教授。専門は日本中世史。文学博士(東京大学、1964年)。正四位勲三等旭日中綬章(『Wikipedia』)。

本書は、中世の村や都市を歩く―この現代にそんなことが可能だろうか。古都奈良や鎌倉、宇佐・国東ほかの村々を訪ねて綴る「歴史の旅」への招待。 歴史の原風景を訪ねて、中世の村や都市を歩く-。古都奈良や鎌倉、宇佐・国東ほかの村々を訪ねて綴る「歴史の旅」への招待。『週刊朝日百科日本の歴史』を再構成し、補筆・訂正を加える。各地に残る棚田、古寺や石仏・石塔、年中行事や祭りを支えてきた村の姿が今急速に変わりつつある。信州や宇佐・国東の村々を、また古都奈良や鎌倉を訪ねて綴る、「中世の村や町を歩く旅」への、最良の手引き。著者は歴史研究の第一人者。 というもの。

タイトルのとおり、日本津々浦々の歴史ある村々を歩き、そこの中世の様子を蘇らせるという一冊。

様々な史料を駆使するとともに、在野の郷土史の専門家の教示・同道を受けて、くまなく村のあらましを解明していくのは極めて楽しい作業である。

村にある道、石碑、水路、堰、地名、水田、切り通し、、、すべてが中世からの遺跡であると知ることができる。

平素な文章で読みやすく、いずれもフィールドワークした具体的な内容であり、この書を読んだら、その村に行きたくなることは必定である。

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