『新訂・武蔵野風土記』

朝日新聞社 編

朝日新聞社 刊

昭和46年3月10日(新訂第1版)
213ページ 350円

評 価
★★★

本書は、武蔵国の歴史・史跡・名所を紹介したもの。東京都のうち武蔵野地域である八王子・多摩・日野・府中など三多摩の各所を訪問している。

題材としては古戦場、農民一揆、街道、関所、池、名所、史跡、動物、伝承、城跡、神社、文学碑、特産物などが載せられている。

多磨霊園の記事や十十里古戦場の記事など、歴史的に興味深いものもあれば、「通りゃんせ」の歌碑、国立の鋳物など、幅広く地域の事柄に触れている。

これを通読すると、武蔵野地域のかつての有様が垣間見れるようである。すでに発行されて40年余、本書がすでに歴史の一部となっているような、ノスタルジックな書籍である。
一般には購入するのは困難であろう。本書は実家の蔵書のひとつである。

朝日新聞立川支局長・下田尾健氏いわく
マンモス団地が建つ。大工場が進出する。白い中央高速道路が富士へ向かって伸びる-いま、三多摩は、都市化の波に洗われている。雑木林の点在していた”武蔵野”の面影は日一日と失われていく。

 戻る

城と古戦場