『長野県の中世城館跡』

 分布調査報告書

長野県教育委員会 編
長野県文化財保護協会 復刊

中央地図梶@刊

昭和58年10月31日(復刊)
401ページ 定価不明

評 価
★★★★

本書は、長野県教育委員会が昭和54年度から4ヵ年をかけて調査編集した報告書を復刊したもので、昭和50年代頃から文化財行政のなかで県の行った中世城館の分布調査、基本踏査の結果としてまとめられたもの

基本的には、長野県の城砦館を悉皆調査したものである。1,262ヶ所の城館跡が確認され、総額1,200万円の事業であったという。

構成は、城館の一覧表(所在地・遺構・略史など)、主要なものの概念図、分布図、史料一覧から成っている。

当時確認された長野県の城館のすべてが掲載されている点、大変貴重な史料である。
また、分布図によってその位置が簡単にわかる事、数多くの概念図が載っている事など、実に有意義な一冊である。

信州の城館を訪問するに当たり、本書を持っていれば、相当に効率的であるのは間違いない。

現在では入手は困難で、古書として6万円以上の値が付いているようである。なお、本書は『中部地方の中世城館』としてさらに復刊され、購入可能である。

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