『戦国城下町の考古学
一乗谷からのメッセージ』
小野正敏 著 |
講談社選書メチエ 刊 |
平成9年7月10日(初版) 1456円 |
評 価 |
著者は、1947年生まれ。明治大文学部卒、福井県教育庁朝倉氏遺跡調査研究所勤務、国立歴史民俗博物館考古研究部教授、国立歴史民俗博物館副館長・研究総主幹を歴任。 本書は、戦国時代、織田信長によって滅ぼされた朝倉氏の本拠・一乗谷について、発掘調査の結果をもとに、その詳細を記したもの。 一乗谷は、戦国時代そのままの街並みが眠っており、史跡としてはまさに一級である。そして、その発掘により、実に興味深い事実が判明している。 この本によって、当時の人々がどのような生活を送っていたのか、医者や紺屋、鋳物屋、数珠屋がどこにあって、どのような店構えだったのかが克明に分かる。 それは、何とも胸の躍るものである。 本書は、史料の引用も豊富で、まさに学術書といえる。 |