『籠城』
戦国時代に学ぶ逆境のしのぎ方
榎本 秋 著 |
宝島社新書 刊 |
2011年4月23日(初版) |
評 価 |
著者榎本秋氏(えのもと あき、1977年11月1日 - )は日本の文芸評論家。東京都出身。二松學舍大学文学部中退。アミューズメントメディア総合学院東京校ゲーム企画ディレクター学科卒業。日本児童文学者協会理事。1999年よりwebプランニング、ゲーム企画に携わる。フリーライター・書店員を経て、2004年初頭より起きたライトノベルブームで評論家として台頭する。戦国時代をはじめ日本史関連の著書も多い(『Wikipedia』)。 本書は、『のぼうの城』で有名になった「忍城」。10倍を超える敵を相手に1ヵ月以上も籠城を重ねました。このように、小さくてすぐにも落ちそうな城なのに長く保った城のエピソードをメインに、歴史を彩った名城と、その攻防の歴史をまとめる。いかに自分の領土を守るのか、逆境をどう凌ぐのか 現代のサラリーマンの生き方にも重ねることができる、戦国「籠城」論。囮として役割を果たした城「伏見城」、落ちなかった支城「長谷堂城」、水攻めを耐え切った城「忍城」、「瓶割り」の逸話が伝わる城「長光寺城」、徳川の鬼門になった城「上田城」、北九州の防波堤になった城「立花城」ほか、城攻め攻防40戦。 というもの。 2011年9月17日公開の予定だった映画『のぼうの城』に照準を合わせて出版されたものであろうか?構成は次のとおりである。 日本の中世城郭についての概説、具体的な城の攻防戦、名城の紹介などがメインである。 内容的には、これまで全く城に興味がなかった方々向けの、城の入門書と言えよう。全国の名城・堅城での戦いのあらましが掲載されている点は、城への求知心を惹起するには一役買うかもしれない。 |